運輸業の経営改善〈経営コンサルタント〉
運輸業、いわゆるトラックを保有し輸送や配送を行っている一般貨物自動車運送業者は、社数にして全国で57,000社あります(平成23年3月時点)。
そのうち岡山県内の運輸業者は1,151社、広島県内の運輸業者は1,471社となっています(国土交通省自動車交通局貨物課より)。
更に57,000社をその事業規模をみると、保有台数10台以下が54%,11台以上20台以下が23%,21台以上から30台以下が10%となっており、トラックが30台以下の運送会社が約9割を占めています。
運輸業界は小規模企業が多いのが実態となっています。
クライアントから委託を受けて、岡山県や広島県をはじめとする運輸業者の経営改善を行っていますが、事業規模に関わらず、経営改善が必要な会社は以下のような共通の問題点があります。
①下請仕事の割合が50%以上あり、かつ単価面が輸送原価を下回っている仕事量が多くを占めている
②車両別原価管理、もしくは配送エリア別原価管理が出来ておらず、どんぶり勘定である
③燃料費,修繕費,タイヤ費など輸送三費への取組が甘い、もしくはしていない
④車両購買価格が割高である
⑤運行計画の精度不足
⑥社員の意見を取り入れる場を設けていない
などなど。
「事業規模が小さいから儲からない」と思っていませんか?!
「運ぶ機能だけしかないから儲からない」と思っていませんか?!
断じて違いますよ!!
10台程度の輸配送機能しかない運送会社でも、しっかり儲かる会社に革新してもらっていますよ!
まずは現在行っているトラックを使った輸送、運送で儲かる仕組み作り、儲かる体制を構築しましょう。
基盤が整ってきると、例えばですが、製品保管や在庫管理,ピッキングやアソートや梱包の荷役,流通加工,情報処理,出荷データを解析した提案などで、更なる業務範囲の拡大が可能になります。
儲からないことに言い訳せずに、誠心誠意努力することを習慣づけられるように取り組んでいきましょう。
関連記事
-
成功体験を積み上げること!〈経営コンサルティング〉
企業経営において、勝ち戦をすることは大切だ。 勝ち戦というと仰々しいが、小さくてもいいので何ら
-
経営改善プロジェクトメンバー〈経営コンサルティング〉
経営成績を上げるため、しっかり利益を出せる体質作りやキャッシュフローを向上するために、経営コンサルタ
-
数字で経営を掴む(経営コンサルティング〉
製造業や運送業の経営コンサルティングをしている時、どんな現場であっても、数字で経営の実態を把握すると
-
真の改善活動とは〈経営コンサルタント〉
製造業の現場や運送業の物流センターの改善活動をコンサルティングする中、標準作業の重要性を指摘している
-
意思疎通は質と量ともに〈経営コンサルティング〉
活力があり成果を上げている会社には共通点があります。 それは 意思疎通がしっかり出来ている
-
正しい指標管理とは〈経営コンサルタント〉
経営コンサルタントは企業が経営戦略を立案することをサポートし、施策に対して指標を設定して進捗をモニタ
-
会社を改革する、改善することは抵抗勢力に屈しないこと〈経営コンサルタント〉
今までコンサルしてきた会社には、製造業・卸売業・運送業・サービス業・小売業があります。 改めて、「
-
整理整頓の勧め 4〈経営コンサルタント〉
整理整頓が組織に根付かないという声を顧問先から聴くことがあります。 なぜ整理整頓が定着しないの
-
物流作業の生産性を高める1〈物流コンサルティング〉
物流作業の生産性を高めるためには、何に取り組めばいいでしょう? このようなことを検討する場合には、
-
あるホテルの対応〈経営コンサルティング〉
先日、東京都内の某ホテルに宿泊した。 その際に感じたことを、顧客視点で述べてみたいと思う。
- PREV
- 物流作業の生産性を高める3〈物流コンサルタント〉
- NEXT
- 当事者としての自覚〈経営コンサルタント〉

