当事者としての自覚〈経営コンサルタント〉

外から見ると順調に業績を拡大させているようでも、ヒアリングすると「うちは問題だらけですよ」という経営者がいる。
全くその通りだと思う。
なぜなら、問題が有ること、顕在化していること、気づいていることが、経営者として活動している証左だからだ。

業績が悪く窮境状態に陥っている会社でヒアリングすると、その問題点に経営者が気づいていない、もしくは気づいていても目を背けていることがよくある。

経営改善においては、まずもって問題点の認識が必要だ。
窮境状態にある会社では、従業員も自分たちがしていることが当たり前,常識となっており、その問題に気づきにくい。
以前は「おかしいのでは??」と感じながらも、数か月もするとそれに染まってしまい違和感を感じなくなる。

その様な会社を立ち直らせるためにますやることがある。
それは、安全な場を提供し従業員に自由にしゃべってもらうことだ。
会社や仕事への不満や不平、もっている違和感を自由に語ってもらうことが、会社への関心や仕事への関心につながってくる。
経営者がその責務を果たしていない会社では、従業員は不平や不満があってもそれを押し殺していることがよくある。
この状況から脱却し従業員の頭や心の中を発散させるとこが、経営改善のスタート地点となる。

発散から生まれてきた仕事や会社の関心を、そしてそのにあるエネルギーをマネジメントするとこが重要。
経営者が一人で出来ることは限られる。業種によるだろうが3億程度の売上高なら一人突き進んでいてもどうにかなろう。
だが事業規模が大きくなってくると一人は一人でありできることは知れているのだ。
チームで考え、動く。
そしてチームメンバーである従業員が当事者として仕事に取り組む環境を、経営者と従業員が共に創っていくことでこそ、自律した人間、自律した組織となっていく。
DL006_L

関連記事

組織が一体になるとはどういうことか〈経営コンサルテイング〉

経営改善や革新が必要となる組織においては、以下のような問題点が見受けられます。 1)経営理念が

記事を読む

製造業の経営改善〈経営コンサルティング〉

モノづくり企業である製造業の経営改善について、事例をお話ししましょう。 岡山の製造業A社では、

記事を読む

他責から脱却する〈経営コンサルティング〉

経営改善コンサルティングのお手伝いをしていて、つくづく感じることがあります。  

記事を読む

経営計画策定の勧め〈経営コンサルタント〉

経営コンサルタントの提供するコンサルティングサービスの一つとして、経営計画策定や事業計画策定、あるい

記事を読む

プロセス結果主義〈経営コンサルタント〉

人事評価についてお話ししましょう。 長い間日本では人事評価の仕組みとして、年功序列による評価システ

記事を読む

ムダに気づこう〈経営コンサルティング〉

クライアント企業の業績向上を支援する、経営コンサルタントとして現場を診ると、「ムダに気づいていない」

記事を読む

信頼づくりのヒント〈経営コンサルティング〉

社員と経営者の間で、あるいはリーダーとチームメンバー間で、信頼のベースを作るために簡単にできることが

記事を読む

物流センターを公開する〈物流コンサルティング〉

社員のモチベーションが低い…といって相談される会社があります。 何故モチベーションが低いのでし

記事を読む

問題を発見する目とは〈経営コンサルタント〉

製造業の会社にコンサルティングする時、いつも気にして診ることがあります。 それはどんなことかと

記事を読む

コロナ禍の中での経営戦略

新型コロナウイルスの感染者増加が続く中、事業継続性において苦慮している経営者の方が多いことと思います

記事を読む

コンサルタント事例×お客様の声
PAGE TOP ↑