物流部の役割〈物流コンサルティング〉
製造業や卸売業において、物流部はどのような役割を果たすのでしょうか?
営業部は既存顧客との良好な関係作りや新規顧客の開拓により、会社に収益面で貢献してますよね。
製造部は顧客のニーズに対応した、またそれを上回る製品を作り自社のブランド化に貢献ますよね。モノづくりを通して会社に貢献しているわけです。
では物流部はどうでしょうか?
物流部は自らは売上に貢献できません。よってコストセンターとしての位置づけとなり、日陰的な存在になりやすい。
でも視点を変えてみると、物流部も収益に貢献しています。
物流部は物流センターの運営を行い、顧客に製品や商品を届けているわけですから、自社のどの製品がどれだけ動いているかってことが分かるはずです。
自社製品の出荷データを分析して死蔵品や滞留している製品をリスト化し、営業部に対して販売促進による売り切りを提案することができますよね。
売り切ることで物流センター内の在庫が削減できると、
①キャッシュフローが向上する
②作業導線が短縮でき物流センターでの作業効率が向上する
③キャパシティに余裕ができ空いたスペースを活用できる
④物量の波動に対応しやすくなる
⑤入手したキャッシュで売上に貢献する資産を購入できる
などのメリットがあります。
社内の部門に対する物流部のこのような提案活動で、ROA(投下資本利益率)に代表される収益性を高めることができるわけです。
大切なことは、提案しよう貢献しようとする想いを持つことと、データを読み取る力をつけることです。
関連記事
-
営業マンのやる気とは〈経営コンサルタント〉
どのような事業を営んでいる会社も、商品やサービスをお客さんに買ってもらわなければ売上は増えませんよね
-
運送業の経営革新〈物流コンサルタント〉
運送業の経営革新では、いわゆる単機能から複合機能へサービスメニューを複合化するということが考えられま
-
物流作業の生産性を高める5〈物流コンサルタント〉
物流作業の生産性を高めるためには、何に取り組めばいいでしょう? 前回はピッキング作業の生産性を高め
-
顧客との絆〈経営コンサルティング〉
ある会社では、既存顧客に定期的にレターを出している。 既に10年以上に渡って定期的に顧客に発送する
-
正しい指標管理とは〈経営コンサルタント〉
経営コンサルタントは企業が経営戦略を立案することをサポートし、施策に対して指標を設定して進捗をモニタ
-
働くということ〈経営コンサルタント〉
思うに、「働く」は人生の中で多くの時間を費やしているものだ。 働き方にもいろいろあるだろう。 で
-
物流マンのやる気を引き出す2〈物流コンサルティング〉
前回は物流マンのやる気を引き出すために必要な仕組みについて、その概要をお話ししました。 多機能化し
-
工場視察で診たこと〈物流コンサルタント〉
製造業のコンサルティングでは、いろいろな製造業の工場経営改善・改革を支援しています。 今までコンサ
-
社長の仕事は働きたくなる環境づくり〈経営コンサルタント〉
経営コンサルタントとして経営者を支援する中で、感じることがある。 それは、、、 成長過程
-
数字で経営を掴む(経営コンサルティング〉
製造業や運送業の経営コンサルティングをしている時、どんな現場であっても、数字で経営の実態を把握すると
- PREV
- 物流センターを公開する〈物流コンサルティング〉
- NEXT
- 他責から脱却する〈経営コンサルティング〉