真の改善活動とは〈経営コンサルタント〉
製造業の現場や運送業の物流センターの改善活動をコンサルティングする中、標準作業の重要性を指摘している。
標準作業が設定されていないと、日々環境が変化する中においてQCDを維持することが出来ないからだ。
例えば、製造業では原材料の納品遅れや機械のトラブル、客先からの仕様や納期変更があるし、運送業では物流センターからの出荷量には日々の変動がある。
改善とは地道な活動であるが、継続するからこそ大きな成果を得ることができる。
毎日1%改善を継続すると1.01の365乗となり、1年間では37倍の成果を得ることができるのだ。
もうすこし突っ込んで、改善を考えてみようと思う。
実は改善と一言でいっても二通りの改善がある。
一つ目の改善とは、発生型問題解決のための改善。現状と標準の間にギャップが発生したため、改善するのが発生型問題解決のための改善である。
つまりトラブル発生時の改善活動。
もう一つの改善とが、設定型問題解決のための改善。あるべき姿、より高い目標と標準とのギャップを把握し、より良くなるために行う改善のことである。
私は製造業や運送業の経営改善を支援するコンサルタントであり、トヨタ生産方式作業改善実践トレーナーだ。
これは山田日登志氏から指導を受けて学んだものであるが、トヨタではこの設定型問題解決の改善が継続して行われているのだ。
現状維持で満足するのでなく、さらなる高みを目指して改善していこう。
それこそが経営力の向上につながるから。

関連記事
-
製造業の経営改善〈経営コンサルティング〉
製造業でも受注生産と見込生産を行っている製造業者では、収益性を改善するための方法論は異なります。
-
レイアウト図を書いてみる〈物流コンサルティング〉
物流センターでは多様な商品が入出庫を繰り返しています。 アイテム数が多い物流センターでは登録で1万
-
物流センターを公開する〈物流コンサルティング〉
社員のモチベーションが低い…といって相談される会社があります。 何故モチベーションが低いのでし
-
問題点を絞り込む〈経営コンサルタント〉
製造業,運送業,卸売業の会社に経営コンサルタントとして支援する中、問題点を発見した後、その問題を絞り
-
原価低減のやり方〈経営コンサルタント〉
不思議なもので原価は何もしなければ自然と高くなっていくものだ。 放っておくと原価高になる。 原価
-
他責から脱却する〈経営コンサルティング〉
経営改善コンサルティングのお手伝いをしていて、つくづく感じることがあります。
-
在庫施策を考える際には〈物流コンサルタント〉
製造業や卸売業、あるいは3PLを展開する運送業において、物流センターや倉庫で、どのように在庫を管理す
-
社員に関心を持つ〈経営コンサルタント〉
弊社は、製造業の現場改善や経営革新改善をコンサルティングしている。 経営者がどれくらい社員に関
-
無駄をなくす〈経営コンサルタント〉
製造現場の改善コンサルティングをするとき、よく見かける光景がある。 それは、「余分な仕掛品が各
-
やらないといけない理由を作る〈経営コンサルタント〉
皆さんは「百聞は一見にしかず」という言葉をご存知でしょう。 実はこれには続きがあります。
- PREV
- ビジョン岡山に弊社の記事が記載されました
- NEXT
- コンサルの成果〈経営コンサルタント〉
