製造業の経営改善〈経営コンサルティング〉
製造業でも受注生産と見込生産を行っている製造業者では、収益性を改善するための方法論は異なります。
見込生産の製造業では、
①サイクルタイムを一定に
②生産ロットを最適に
③各工程のラインバランス化
④仕掛品の最小化
⑤材料資材や完成品の在庫適正化
⑥リードタイム、輸配送コストの適正化
などとなります。
受注生産の製造業で受注量に波動が大きい製造業の場合は、人員配置と外注管理が重要になります。
人員配置では応受援体制を確立するために、多能工化が必須です。
また外注管理では、受注量の過多過小だけで外注か内製かを判断することはお勧めできません。
確かに、受注量が少ないなら外注を活用しないですべてを自社で生産する方がコストは押さえることが出来ます。
ですがそのようなやり方で内外製を判断していくと、受注量が過多の時に対応できなくなります。
理由は、外注先が他社の仕事にシフトしてしまうからです。
従って月次の損益管理表だけで判断するのでなく、年間通しての受注量(物量)波動を考慮しながらも、外注先との良好な関係性が維持できるような発注ルールを検討しておく必要があるのです。
財務データだけを見てコスト削減策を進めてしまうと、中期的には受注に対応できない仕組みを自ら作ってしまうことになりかねません。
関連記事
-
コロナ禍の中での経営戦略
新型コロナウイルスの感染者増加が続く中、事業継続性において苦慮している経営者の方が多いことと思います
-
物流作業の生産性を高める2〈物流コンサルタント〉
物流作業の生産性を高めるためには、何に取り組めばいいでしょう? 前回はボトルネック工程を見つけて改
-
リーダーの役割〈経営コンサルタント〉
弊社は岡山県岡山市で経営コンサルタント業を営んでいます。 岡山駅近くのためクライアントの来所にあた
-
やらないといけない理由を作る〈経営コンサルタント〉
皆さんは「百聞は一見にしかず」という言葉をご存知でしょう。 実はこれには続きがあります。
-
改善活動を定着させるヒント〈経営コンサルタント〉
製造業や運送業、サービス業をコンサルティングする中で、つねに意識しているのは改善活動を定着させること
-
顧客との絆〈経営コンサルティング〉
ある会社では、既存顧客に定期的にレターを出している。 既に10年以上に渡って定期的に顧客に発送する
-
真因把握と課題,対策立案,実行で業績を高めよう〈経営コンサルティング〉
皆さん、年末の慌ただしい中お過ごしのことと思います。 忘年会も、昨日でほぼ打ち止めといったとこ
-
社内で対話してより良い戦略,戦術を考える〈経営コンサルティング〉
経営コンサルティングの現場では、経営者だけでなく、経営幹部や社員の皆さんからの考えや意見を踏まえた議
-
意思疎通は質と量ともに〈経営コンサルティング〉
活力があり成果を上げている会社には共通点があります。 それは 意思疎通がしっかり出来ている
-
社員の意見が出やすい方法〈経営コンサルティング〉
ある製造業でのコンサルティングにおいて、コンサルタントの私は悩みました。。