採用したスタッフのやる気を高める方法〈経営コンサルタント〉
昨今、労働力不足が叫ばれていますが、皆さんの会社ではどのような対応をしていますか?
ある製造業の会社では、日頃からパートやアルバイト,派遣労働者を活用しています。
製造業といいましても、ライン生産による連続生産,一定のかたまりで生産するロット生産,一品一様の個別生産がありますが、この工場ではライン生産をしています。
製品が製造されたら工場隣接の物流センターで製品を保管し、出荷オーダーに合わせて製品をピッキング、トラックやコンテナに積載して輸送配送されています。
このフローの中の特定の工程において、パートアルバイトや派遣社員を活用しているのです。
従業員さんの退職や生産量が増加することに対応するための人材補充として、パートアルバイトの採用や人材派遣会社からの社員補充を行っています。
このような製造業に限らず、店舗小売業でも同じようにパートアルバイト等をスタッフとして採用していることでしょう。
ここで改めて考えてみたいのですが、
先程お話した「ある製造業の会社」では、採用したパートアルバイトや人材派遣会社からの派遣社員が、同業他社と比較して長く勤めているのです。
加えて言うと、採用したスタッフのモチベーションも高いのです。
何故でしょう? そこにはやはり理由がありました。
この製造業の会社では、スタッフを採用してもすぐにラインにつかせて仕事をさせないのです。
つまり、しっかりオリエンテーションしてるんです。
採用したら、まずはオリエンテーションを開いて基本的なことをしっかりと説明しています。
そんな取り組みが、この製造業の会社で採用したスタッフが勤続年数が長く、かつモチベーションも高いことに繋がっています。
オリエンテーションでは、仕事や危機管理の基本、そしてラインでのオペレーションの基本をレクチャーしています。
仕事の基本では、経営理念や行動指針、会社の歴史に始まり会社概要を話しています。
そして危機管理の基本では、やはり製造業ですから危険が存在していますので、どのような危険がどこにあるのか、災害に遭遇した場合の対応などを説明しています。
そして最後に、オペレーションの基本として、ラインでの仕事内容や作業手順や方法を説明するのです。
採用したスタッフにしっかりと戦力になってもらうために、この製造業の会社では、採用の初期段階からコミュニケーションレベルを高くすることを、意識的に取り組んでいるのです。

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