物流作業の生産性を高める6〈物流コンサルタント〉
物流作業の生産性を高めるためには、何に取り組めばいいでしょう?
前回は梱包作業の生産性向上についてお話ししました。
今回は棚卸作業の生産性を高める方法についてお話します。
棚卸作業で重要なことは前段取りです。
①事前に棚卸表を作成しておく
②チーム編成と役割分担の明確化
③実在庫と理論在庫の差異発生時の対応策を決めておく
まずどのような棚卸表を活用するのかを検討し、事前に配布します。
棚卸表に、品名やコード番号、ケース数、ボールやバラの数量、棚卸実施者などを記す欄を作っておきます。
通常棚卸を実施する際には、二人がペアとなり実棚の在庫数をカウントしていきます。
その際、誰がカウントするのか、棚卸表に記入するのは誰なのかを明確にしておきます。
またペアを編成する際に、仲良しチームにならないよう留意しメリハリを持てるチーム編成を心がけてください。
実棚と理論値に差異が発生した場合には、素早く対処することが肝要です。
第一に、差異が発生したのなら、該当する品番を再度棚卸して確認します。
そのうえで、実棚の数字に理論在庫数を修正します。
次に、差異の原因分析を行います。今月中に原因分析するなどといった気長な対処でなく、2日内に、あるいは今週末までにといったように期限を切って素早く原因を調査してください。
原因が分からないと適切な改善策を実践できませんから、対処は素早く行うことが重要です。
関連記事
-
営業マンのやる気とは〈経営コンサルタント〉
どのような事業を営んでいる会社も、商品やサービスをお客さんに買ってもらわなければ売上は増えませんよね
-
経営改善,改革〈経営コンサルティング〉
経営改善や改革を支援する時、プロジェクトが立ち上がったら目標を決めます。 その際に二つの目標を
-
物流部の役割〈物流コンサルティング〉
製造業や卸売業において、物流部はどのような役割を果たすのでしょうか? 営業部は既存顧客との良好
-
思い込みを排除する方法〈経営コンサルティング〉
経営コンサルタント、物流コンサルタントの大原です。 皆さんの会社では以下のような発言をよく聞き
-
継続が大きな力になる〈経営コンサルタント〉
何事もコツコツ努力していくことが肝要だ。 毎日の改善活動の成果はすぐには体感できないかもしれな
-
物流作業の生産性を高める3〈物流コンサルタント〉
物流作業の生産性を高めるためには、何に取り組めばいいでしょう? 前回はロケーションや導線設計につい
-
社員に関心を持つ〈経営コンサルタント〉
弊社は、製造業の現場改善や経営革新改善をコンサルティングしている。 経営者がどれくらい社員に関
-
手段と目的は違う〈経営コンサルティング〉
手段と目的が違うのは当たりまえです。 ですが、、岡目八目で第三者からみると
-
収益性とは〈経営コンサルティング〉
コンサルタントが中小企業の経営者に以下のような質問をします。 「儲かっているかどうかはどのようにし
-
物流総合効率化法の改正〈物流コンサルティング〉
2月に物流総合効率化法が改正されてから、物流業界では様々な動きが出てきている。 東京都多摩地区