物流作業の生産性を高める5〈物流コンサルタント〉
物流作業の生産性を高めるためには、何に取り組めばいいでしょう?
前回はピッキング作業の生産性を高めるためにどうすればいいかをお話ししました。
今回は物流作業の中でも最終工程にある「梱包」作業の生産性を高める方法についてお話します。
トータルピッキングを行って仕分け作業後には、商品を梱包する必要があります。
そうしないと商品を物流センターから出荷できないからです。
もっとも、決まった納品先に納める場合には、オリコンでピッキングしそのまま出荷するということも考えられます。梱包工程をなくすことで生産性が高まるからです。
もちろんですが、オリコンを通い箱として回収する仕組みも作っておく必要があります。
梱包工程では
梱包する器をどのタイミングで作るかという点が、物流生産性向上にためには重要です。
段ポール箱を作って梱包する場合を考えてみましょう。
パターンとしては、①必要な都度箱を作り梱包する、②予め箱を作り溜めておく、があります。
必要に応じて都度箱作りをすることが効果的です。なぜなら、箱を作って溜めておくと保管のムダや運搬のムダが発生するからです。
ただし、事前に取決めを作り一定量の箱を一定の場所に保管する場合は、生産性が高くなることもあります。その時の留意点としては、備蓄用の箱を作り過ぎないことです。
良く見かけるのは、通販物流において、一日分の出荷に対応するため箱を作り溜めしておくケールです。
箱を作る作業は単純ですから、出荷量が多い通販物流では箱を作りすぎてスペースを占有してしまいます。
そうなると作業導線に悪影響を与えてしまうので注意が必要です。
次に、梱包工程で重要な点は、梱包する器をどう作るかということです。
段ボールをガムテープとめする場合、I型にするのかH型にするのかでテープの使用量が2倍違います。
箱の出来高も違ってきますので、用途と効果を考慮してルール決めする必要があります。
またガムテープでの梱包以外に、糊付け梱包を検討してみましょう。
関連記事
-
改善活動を定着させるヒント〈経営コンサルタント〉
製造業や運送業、サービス業をコンサルティングする中で、つねに意識しているのは改善活動を定着させること
-
経営計画書作成の勧め
弊社では経営計画書を作成し、社員を巻き込んだ経営管理体制を構築することをお勧めしています。 弊
-
コロナ禍の中での経営戦略
新型コロナウイルスの感染者増加が続く中、事業継続性において苦慮している経営者の方が多いことと思います
-
キーマンを取込め〈経営コンサルタント〉
経営革新改善活動をコンサルティングするに当たって、まずは「キーマンが誰か」を確認するようにしている。
-
成功体験を積み上げること!〈経営コンサルティング〉
企業経営において、勝ち戦をすることは大切だ。 勝ち戦というと仰々しいが、小さくてもいいので何ら
-
無駄をなくす〈経営コンサルタント〉
製造現場の改善コンサルティングをするとき、よく見かける光景がある。 それは、「余分な仕掛品が各
-
お客さんに買ってもらうには〈経営コンサルティング〉
自社が提供する商品やサービスを顧客に買ってもらうためには、どうすればいいでしょうか? 飲料や化
-
物流総合効率化法の改正〈物流コンサルティング〉
2月に物流総合効率化法が改正されてから、物流業界では様々な動きが出てきている。 東京都多摩地区
-
リーダーシップを発揮する〈経営コンサルティング〉
リーダーシップとはなんでしょうか? 色々な答えがあるとは思いますが、例えば、このように言えるで
-
コア人材を育成する〈経営コンサルタント〉
経営改善や業務改善など改善活動を行うに当たって、重要になるのは人材だ。 それは当たり前の事ではある

