出荷作業の改善〈物流コンサルティング〉
岡山県内にあるABC物流センターで、物流業務の効率化コンサルティングを行ってから1年が経過しました。
物流効率化コンサルティングといっても、コンサルの内容は様々です。
何故なら、物流は当該企業の「事業戦略を完結させる機能」ですので、物流業務といっても、取引先との受発注ルール,流通加工の程度,物流波動,マテハン,物流業務を行う手法や方法,などが異なるからです。
この岡山のABC物流センターでの物流業務改善で最初に取り組んだのは、物の流れの整流化でした。
整流化とは、物の流れをスムーズにして物が滞留することをなくすことです。フロー改善とも言います。
整流化で特に改善効果が高かったのは、出荷作業の改善でした。
一般に、出荷作業は得意先ごとの作業指示書等に基づいて、各担当者がピッキング作業を行います。
物流センターによってはゾーンで担当者を決めて、ピッキング作業を行った後、荷合わせをしています。
そうなると、出荷量の多い得意先を担当する作業者は繁忙であったり残業が発生しますし、一方、出荷量が少ない得意先を担当する作業者は手待ちが発生します。
これでは物流センターとして効率化できているとは言えません。
このような場合の改善策として考えられることは、
得意先別出荷作業でなく、出荷指示ラベルによるピッキングという方法があります。
1ラベル出荷するのに10秒かかるといった標準作業時間を設定した上で人員配置を考えれば、仕事量の多少によるムリやムダ,ムラをなくすことが出来ます。
もちろん、標準作業時間を設定する前に標準作業を取り決めて、作業者育成をします。
関連記事
-
問題を発見する目とは〈経営コンサルタント〉
製造業の会社にコンサルティングする時、いつも気にして診ることがあります。 それはどんなことかと
-
思い込みを排除する方法〈経営コンサルティング〉
経営コンサルタント、物流コンサルタントの大原です。 皆さんの会社では以下のような発言をよく聞き
-
在庫施策を考える際には〈物流コンサルタント〉
製造業や卸売業、あるいは3PLを展開する運送業において、物流センターや倉庫で、どのように在庫を管理す
-
社員をどのように巻き込むか〈経営コンサルタント〉
経営コンサルタントとして製造業や運輸業の経営をサポートしているが、今日は、社員の巻き込み方について話
-
売上拡大のために〈経営コンサルティング〉
売上を向上するために、皆さんはどのような取組をしていますか? 部下にはっぱをかけて、顧客になり
-
他責から脱却する〈経営コンサルティング〉
経営改善コンサルティングのお手伝いをしていて、つくづく感じることがあります。
-
社内で対話してより良い戦略,戦術を考える〈経営コンサルティング〉
経営コンサルティングの現場では、経営者だけでなく、経営幹部や社員の皆さんからの考えや意見を踏まえた議
-
整理整頓の勧め 2〈経営コンサルタント〉
前回は整理についてお話ししましたので、今回は整頓についてお話ししましょう。 整頓とは、必要なも
-
物流作業改善〈物流コンサルティング〉
運送業の中には輸配送だけでなく、取引先である製造業の工場内で出荷業務を請け負っている運送会社がありま
-
整理整頓の勧め3〈経営コンサルタント〉
前回、整頓についてお話ししました。 整頓とは、必要な時に必要な量だけ取り出せるようにすることで